マレフィセント

マレフィセント』(Maleficent, /məˈlɛfɪsənt/)は、ロバート・ストロンバーグ(英語版)監督、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ製作、ポール・ディニ(英語版)とリンダ・ウールヴァートン脚本による2014年のアメリカ合衆国のダーク・ファンタジー映画である。アンジェリーナ・ジョリーがディズニー・ヴィランを演じるこの映画は1959年のディズニーのアニメーション映画『眠れる森の美女』のリメイクとなっており、マレフィセントの視点から物語が描かれる。撮影は2012年6月18日より始まり、北米公開は2014年5月30日。

『アリス・イン・ワンダーランド』、『アバター』、『オズ はじまりの戦い』などでプロダクションデザイナーを務めたストロンバーグの監督デビュー映画である。

maleficent

ストーリー

物語の語り部が、「みなさんもよく知っている物語を、私が改めてお話しましょう」と語り、映画は始まる。

舞台はヘンリー王が支配する人間の王国と、隣接する平和な妖精の国。この二つの国は対立が続き、これを統一できるのは英雄か、邪悪なもののどちらかであると言われていた。妖精の国ムーア国に住む翼を持つ妖精の少女マレフィセントはある日妖精の国に入り込んだ人間の少年・ステファンと出会う。やがて二人は恋に落ち、ステファンはマレフィセントの16歳の誕生日に「真実の愛のキス」を捧げる。しかし、その愛は永遠のものとはならなかった。ステファンの心がマレフィセントから離れ、人間界の野望へと向かったからである。時は流れ、妖精の国に侵略戦争を仕掛けたヘンリー王はマレフィセント率いる妖精の兵士たちに返り討ちにあい退避する。重傷を負い寝たきりとなったヘンリー王は、マレフィセントを討った者に娘の王女を与え次代の王とすると宣言する。野心を抱き、兵士として平民から王の側近にまで成り上がっていたステファンは、マレフィセントを騙して近づき、薬で眠らせて殺そうとするが、そこまではできずに代わりに彼女の翼を切り落とし、王の元に届け次期王の座を勝ち取る。

恋人の裏切りを知り、強力な武器でもある翼を失ったマレフィセントは悲嘆に暮れるが、杖を手に立ちあがり、人間に捕らわれ殺されかけていたカラスのディアヴァルを人間に変身させ、忠実な下僕として使役する。カラスの姿で人間の世界を偵察するディアヴァルは、ステファンが王に即位し、王妃との間に王女のオーロラが生まれたことをマレフィセントに伝える。オーロラの洗礼式が城で行われ、3人の妖精が贈り物を与えようとしたその時、マレフィセントがその場に現れ、オーロラに「16歳の誕生日の日没までに糸車に指を刺され死の眠りにつく」という呪いをかける。許しを乞うステファンに対し、マレフィセントは「真実の愛のキス」によって呪いが解かれるであろうと告げる。しかしマレフィセントは真実の愛などないと考えており、つまりそれは絶対に解けない呪いであった。

ステファンは国中の糸車を集めて燃やし地下室に閉じ込め、さらにオーロラを3人の妖精に預け城外で身分を隠して養育させる。しかし妖精たちは人間の子育てについて全く知識がなく、「これでは(呪いが効果を発揮する前に)死んでしまう」と見ていられなくなったマレフィセントはディアヴァルとともに魔法で乳を与え成長を見守り続ける。オーロラは健やかに赤子から少女へと成長し、マレフィセントに対面する。オーロラは幼い頃からマレフィセントの存在を感じていたと語り、彼女を「フェアリーゴッドマザー」(妖精の代母)と呼んで心から慕う。マレフィセントはオーロラをたびたび妖精の国へと連れて行くようになり、森の妖精たちとともに遊ぶ楽しい日々を過ごす。マレフィセントは後悔し、彼女への呪いを解こうとするが不可能であった。

やがて16歳を前にしたオーロラは一人立ちを考え、家を出てマレフィセントと暮らしたいと考える。相談のために家に帰ろうとしたオーロラは、ステファンに挨拶するための旅に出ていた隣国の王子フィリップと出会う。その後、3人の妖精に自分の出自と呪いの内容を聞かされたオーロラは、マレフィセントを問い詰め、慕っていた彼女が呪いをかけたという真実を知り、嘆きつつ城へ向かう。この頃にはステファンは呪いを恐れるあまり心を病んで暴君となり、病に倒れた王妃の死も看取らず、マレフィセントの弱点である鉄製の武器を作らせることに執着しており、城に帰ってきたオーロラもすぐに部屋に閉じ込めてしまう。マレフィセントはオーロラに恋をしたフィリップのキスが彼女を救うと信じ彼を城へ運ぶが間に合わず、オーロラは呪いが成就して眠りにつく。ステファンはマレフィセントを殺すため急ぎ武器を準備させる。3人の妖精は城内に入り込んだフィリップをオーロラの元に連れてゆくが、彼のキスは呪いを解けなかった。絶望したマレフィセントはオーロラの枕元で彼女への愛を語り、自分の命のある限り彼女を守ることを誓って、その額にキスをする。するとその真実の愛によってオーロラは目覚める。二人は城を出ようとするが、そこにステファンと鉄器を持つ兵士たちが現れ、襲撃され追いつめられる。オーロラは城内で閉じ込められているマレフィセントの翼を発見し解放すると、翼はマレフィセントの背に戻り、反撃し兵を倒した彼女はステファンを塔の上に追いつめた。しかしステファンを殺さずに飛び去ろうとすると、ステファンが再び襲いかかり、もつれたあげくステファンは転落死する。

後に、王国と妖精の国は統一され、オーロラはマレフィセントとディアヴァル、フィリップの見守る中2つの国の女王となる。物語の語り部が、自身が「眠れる森の美女」すなわちオーロラであることを明かし、伝説とは違い、英雄でも邪悪なものでもなく、そのどちらでもあるマレフィセントこそが2つの国を統一したのだと語って映画は終了する。

登場人物

マレフィセント
本作の主人公にしてタイトル・ロール。『眠れる森の美女』のヴィラン。
かつては心優しく、強い力を持つ翼を持つ妖精であり、ヘンリー王の侵攻から妖精の国を護っていたが、幼い頃に知り合い恋に落ちたステファンの裏切りによって翼を奪われ、冷たい心を持つようになった。王位に着いたステファンの産まれたばかりのオーロラ姫に「16歳の誕生日までに糸車の針に刺され、目覚めぬ眠りを迎える」呪いをかける。同時に呪いには「誰にも[8]解けない」「真実の愛のキスが呪いを解く」という条件も付いていた。
3人の妖精のあまりに出鱈目な子育てを影から支援し、オーロラが崖から転落死しそうなときもこっそり魔法で助けている。オーロラと対面した後は、慕ってくるオーロラと、オーロラの妖精たちや動物にも優しく、愛される姿に呪いの心も解け、真実の愛を取り戻していく。
オーロラ姫
『眠れる森の美女』のヒロイン。ステファン王の娘。マレフィセントの呪いから逃れるため、ステファン王の命により森の中で3人の妖精に育てられる。
森でマレフィセントと出会い、彼女を「フェアリーゴッドマザー」と呼び慕うようになる。
16歳の誕生日の前日に3人の妖精の妖精から全てを聞き、自分に呪いをかけた人物がフェアリーゴッドマザー=マレフィセントと知り、哀しみの中で自ら父ステファン王の下へと向かう。16歳の誕生日が過ぎるまでステファンに城の部屋に閉じ込められるが、呪いに導かれるよう城の地下の糸車に自ら指を刺し、醒めない眠りに落ち、呪いを成就させる。
ステファン王
オーロラ姫の父。かつては平民で、城で暮らすことを夢見ていた。少年の頃、マレフィセントと出会い恋に落ちるが成長するにつれ野心に目覚め疎遠となる。ヘンリー王の後継者選びの条件として出した「魔女(マレフィセント)を退治すること」に野心を掻き立てられる。しかし、マレフィセントの命を奪うことまでは出来ず、翼を奪った。その翼を見せたことにより、ヘンリー王から評価され王女と結婚、王位を継ぐことになる。
しかし、マレフィセントが復讐に来ることを恐れ続け、それは娘、オーロラの誕生で実際のものとなった。
呪いに打ち勝つため国中の糸車を集めて破壊し、森の中でオーロラを3人の妖精に育てさせると共に、マレフィセントを倒そうと兵を茨の森に送ったり、マレフィセントの弱点である鉄の武器を鍛えるため国中の鍛冶屋を集めて武具を作らせた。
フィリップ王子
隣国の王子。ステファン王に謁見する途中、森の中で道に迷いオーロラ姫と出会い、恋に落ちる。しかしオーロラ姫の呪いを解く真実の愛のキスにはならず、妖精たちから偽物呼ばわりされる。
ディアヴァル
マレフィセントの手下のカラス。人間に捕えられていたところをマレフィセントに助けられ、彼女に仕える。マレフィセントの魔法により人間や狼、馬など自在に姿を変える。カラスの姿を至高と考えており、同じ二本足の人間はともかく、狼に変身させられたときは文句を言っていたが、マレフィセントは「死ぬよりはマシでしょう」と取り合わなかった。最後の城内での戦いでは、ドラゴンに変身させられる。
ノットグラス・シスルウィット・フリットル
3人の妖精。ステファン王の命令で、オーロラ姫を16歳の誕生日まで育てることになるが、その実、子育てにはまったく適性が無い。
『眠れる森の美女』の妖精とは名前が異なる。
ヘンリー王
妖精の国と敵対している人間の国の王。妖精の国に侵攻した際に、マレフィセントに返り討ちにあい、瀕死の重傷を負う。自身の後継者に魔女(マレフィセント)を倒し王の復讐を果たすことを条件に出し、これを受けたステファンがマレフィセントの翼を奪ってきたことで、ステファンと娘を結婚させ、王位を譲った。

キャスト

役名 俳優 日本語吹替
マレフィセント アンジェリーナ・ジョリー 深見梨加
オーロラ エル・ファニング 上戸彩
ステファン王 シャールト・コプリー てらそままさき
フィリップ王子 ブレントン・スウェイツ 立花慎之介
ディアヴァル サム・ライリー 阪口周平
ノットグラス イメルダ・スタウントン 福田彩乃
(一人三役)
シスルウィット ジュノー・テンプル
フリットル レスリー・マンヴィル(英語版)
子供のマレフィセント エラ・パーネル
イソベル・モロイ
松浦愛弓
子供のステファン トビー・レグボ
マイケル・ヒギンズ
阿久津秀寿
幼いオーロラ ヴィヴィアン・ジョリー=ピット 来栖世津
子供のオーロラ エレノア・ワージントン・コックス(英語版) 太田美来瑠
ヘンリー王 ケネス・クラナム(英語版) 勝部演之
ヘンリー王の側近 アンガス・ライト(英語版)
ウラ女王 ミランダ・リチャードソン
キンロック王 ピーター・キャパルディ
大人のオーロラ[ナレーター] ジャネット・マクティア 萩尾みどり

 





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